タグ:北村薫 ( 7 ) タグの人気記事

 

鷺と雪

a0030205_22371173.jpg鷺と雪

著者: 北村薫
出版社: 文藝春秋
発行年月: 2009年04月

北村作品にはいつも「運命」を凛と受け止める登場人物がいる。
受け止める、と言うと違うか。選択を経て、その果てにある小さな奇蹟、それが「運命」なのだ。

間違った選択に後悔ばかりの私だが、その選択こそが教えてくれる奇蹟や運命がある。
LOTRでガンダルフが言う、「人は時に『あの時ああしなければこんなことにはならなかった』と思うが、これから何が出来るかを考えなければ」、と。

映画や書物は毎日の小さな奇蹟を、そして運命を教えてくれるよね、つくづく。

そんな訳で、今回も北村作品に“背筋を伸ばしてしなやかに生きなさい”と優しく強く諭された。

***
この本で心残ったのが山村暮鳥です。
ポイントになるのは別の詩なのだけれど、気になって調べたなのはなの詩に打ち抜かれました。
私にとって菜の花は、なんというか・・・ツボ、なのです。
一番好きな童謡は「朧月夜」だし、一番好きな俳句は蕪村の句。
春に食べたいのは菜の花のおひたし。
桜が春を告げるなら、菜の花は春を増幅させてくれる・・・。

「聖三稜玻璃」、早く読みたいと思います。
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by bara_aya | 2009-05-31 22:34 | Book  

野球の国のアリス

a0030205_193064.jpg野球の国のアリス
Mystery land

著者: 北村薫
出版社: 講談社
発行年月: 2008年08月

小・中学生向けの本ですが、北村作品にある清さにはいつも心を打たれます。
折しもオリンピックの野球についていろいろ言われておりますが(何かしらの事情があったかもしれませんがね)、こんな気持ちで野球と対峙したらまた違った結果もあったのかもと思えてしまいます。

やはり好きなものに打ち込む姿は素晴らしい。
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by bara_aya | 2008-08-25 19:36 | Book  

1950年のバックトス

a0030205_10324817.jpg1950年のバックトス

著者: 北村薫
出版社: 新潮社
発行年月: 2007年08月

様々な時を、瞬間が切り取られた短編集。

初めのほうは背筋が冷たくなるのを感じ、読み続けられるかと思いきや落語調の一遍へと切り替わり。
それぞれのシチュエーションで、それぞれの世界に、時間に翔ぶ――それが短編集のよいところです。

特に心に残ったのが「雪が降ってきました」と表題の「1950年のバックトス」。
「雪が~」は、自分がまさに主人公になったように、追体験をできました。
そして、自分の目の前にも雪が降ってきたのです。
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by bara_aya | 2007-09-14 10:45 | Book  

玻璃の天

a0030205_1935557.jpg玻璃の天

著者: 北村薫
出版社: 文藝春秋
発行年月: 2007年04月

「街の灯」に続く第2弾。
いつもながらに氏の作品を読むときれいな言葉や大事なものに気づかされます。

日々の雑事や便利さに流されてしまう自分を甘やかして許してしまっているけれど、失くしちゃいけない大切なものから目を逸らしてはいけないと、改めて心に刻みました。
(それでも、流されちゃう弱い自分・・・)
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by bara_aya | 2007-07-12 19:44 | Book  

ひとがた流し

a0030205_23541665.jpgひとがた流し

著者:北村薫
出版社:朝日新聞社
発行年月: 2006年07月

北村作品は舞台が地元に近くて親近感があるし、沁みる度合いがもともと高いのですが、
この作品は本当にぐっときました。
私の常常考えていることをも代弁してくれていて。
以下がその部分です。

人が生きていくとき、力になるのは何かって言うと、―――《自分が生きていることを、切実に願う誰かが、いるかどうか》だと思うんだ。―――ニンゲンは風船みたいで、誰かのそういう願いが、やっと自分を地上に繋ぎ止めてくれる。―――でも、そんな切実な願いって、この世では稀なことだと思ってきた。(中略)胸の内から湧き出る、本当の、ぎりぎりの真情をこめて《生きていて》と願ってくれる人なんて、誰もいるわけない―――と思ってた。

この作品の中に流れるお互いを思い、支えあう労りの愛情に涙する、そんな素敵な一冊です。
北村作品を読むたびに、作者の優しさときれいな言葉をもらえた気がして、自分の中にある“水”の透明度が上がる感じがします。
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by bara_aya | 2006-08-03 12:58 | Book  

紙魚家崩壊

a0030205_4263526.jpg 紙魚家崩壊
九つの謎

著者:北村薫
出版社:講談社
発行年月: 2006年03月

「9つの謎」を収録したミステリ短編集です。連作もあったりします。
軽いものから重いものまで幅広し。
「白い朝」が今まで読んだ北村薫らしくて好きです。
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by bara_aya | 2006-04-25 04:33 | Book  

語り女たち

a0030205_11434918.jpg語り女たち

著者: 北村薫
出版社: 新潮社
発行年月: 2004年04月


今朝、最後の一篇を読み終えました。
北村氏の文章を読むと、冷たく透きとおった泉を連想します。
どこまでも光を通していくような、けれど全てを見通すことは出来ない、けして涸れることのない泉・・・。

この本では17人の女性が“彼”に不思議な物語を語ります。
私が一番好きだったのは「笑顔」という一篇。
他の北村氏の作品同様、優しい気持ちをもらえる本です。
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by bara_aya | 2004-08-26 11:54 | Book